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アウトプットのスイッチ (朝日文庫)

アウトプットのスイッチ

この本について

タイトル アウトプットのスイッチ
著者 水野学
出版社 朝日新聞出版
ページ数 240

なぜこの本を読んだのか?

最近この「アウトプット」することを心がけているため、タイトルに惹かれました。また著者がデザイン会社のアートディレクターであり、デザインに関する知識を得たかったため。

気になった・印象に残った点

人はアウトプットされたものを「感じ取る」

なんでもそうですが、商品化されたもの、知識や料理、人の言動、外見など、人はアウトプットされたものしか見ないんですよね。それがアウトプットされるまでの過程などは見えないし、関係ない。そして正確には「見る」というより「感じる」と水野氏は言っていますが、確かにそう思います。見ると同時に、一瞬にして「かわいい」とか「欲しい」とか「いい人そう」とか感じ取っているんですよね。
そこで重要になってくるのがデザイン。つまり見た目ですね。「人は見た目が〜〜」っていうドラマもありますし、目から入ってくる情報ってホント大事です。

いいものが売れるとは限らない

デザインがいいだけでもダメで、どうしてそのデザインなのか、そこまでのコンセプトや思いを感じ取ってもらえるデザインにしなければならないとのことですが、それって難しい。。。
また、売れるものを作るには「発明」が必要とのこと。これはパッとひらめく発明のほうではなく、今もあるけど、もうちょっと良くしたもの。つまり、「ありそうでなかったもの」を発明するのだそうです。これなら、なんとかできそう。そして、それができたら今度はその商品の魅力を見つけ、本質を見て、方向性を決めてあげる。方向性が決まったら、それに向かってデザインやコピー、写真などを作り込んでいくそうです。こうやってアウトプットの質を高めていくんですね。
水野氏いわくこうすれば必ず売れるそうです!ただ、方向性を決めるのが一番難しそうです。誰に向けて売るのか、本当にこの部分をアピールしていくのか、時代にあっているのか、などなど、ここを間違えると一気に伝わらなくなってしまいますね。



知識とイメージには乖離があり、データは信じない

その商品、サービスの魅力を引き出すために、水野氏は分類をしていくと言っています。○○っぽい分類。日本ぽい、外国っぽいとか、クールなのかほんわかなのか?などなど。そうやってどんどん本質に迫っていく。そうしていくと、人の知識とイメージには乖離があることがわかるそうです。カモシカのような足はスラッと長い足だと思ってたのに、実際のカモシカはイノシシみたいだった。みたいな?
また、分類の他にも情報の整理をするとも言っています。まずは、なんでもいいから思いついたイメージ、情報を出し、それらを整理し、優先順位をつける。その時に重要なのが、必ずしもマーケティング調査等のデータ(数値)を信じない、あてにしないということだそうです。そのデータがあっていたとしても、来年は変わっているかもしれないし、「サイレントマジョリティー」と呼ばれる、思いを口に出さない人々も存在する。そういった事実を加味しつつ本当のニーズを最終的には自分(達)で判断し、それを説明する明確な理由も必要であると。

クライアントの資金繰りまで考える

ある企業のブランディングについて書かれていたのですが、これって大事だと思います。
そのクライアントが存在することで、こちらに仕事を依頼してもらえるわけで、本当に本当に一緒になって考えていくことが重要なんだと改めて思いました。
デザインには「ブランドを作る」力もあり、ロゴでもパッケージでも、信頼されるデザイン、つまり「無意識のアウトプット」を形にする必要がありますよね。そもそも「無意識のアウトプット」がしっかりと確率されていないと、信頼されるデザインは作れないのかというと、そんなことはなく、そこがデザイナーの力の見せ所でもあると思います。

点と点を繋ぐ(番外編)

ここは水野氏と、生物学者の福岡伸一氏との対談部分から。
生物界では、進化の過程で効率化されてそのデザインになったのではなく、最初は色々な機能がたくさん付いていた。けれど、その中から必要なものだけが残って現在の形(デザイン)になっていると福岡氏はおっしゃっています。ここが水野氏のデザイン作成と似ていて、とにかく色々と思いつくものをバーっと出してみる。その中から、不必要と思われるものを削ぎ落として、本質を残す。これで点と点が繋がって、デザインが完成するわけですね。
人生も同じで、今までやってきたこと、今やっていることが、すぐに役立つわけではないけれど、今後それらが繋がって力を発揮する時が来るんだとか。

まとめ

すべて、水野氏が今まで手がけた案件をもとに「この時はこうした」という説明で書かれており、非常にわかりやすかったです。ものを作る時、デザインするときに必要なことは、分類と情報の整理。というように、まずはこれをやって、次はこうして、みたいな。全てが全てその通りにうまくいくとは限りませんが、とても参考になりました。
それから、水野氏は「世の中を良くすること」と、商品であれば「利益を出すこと」。これはデザインするうえで常に心がけるべきだと考えているそうです。また、近年は消費者の本物志向が高まっているとも感じているそうです。つまり、これからはもっともっとアウトプットの質を高めていく必要がありますね。

今回の「なるほど、そうだったのね」

ある企業の商品開発部では、発売前のアンケート調査で一番評価が高かったものは発売を見送るそうです。普通、評価が高かったら自信を持って発売しそうですよね。理由としては、ひとは現状維持や既視感に安心するため、その商品が目新しくないと感じられた結果だからとか。これには納得です。なので、新商品を作るときには、一見なんだかわからない斬新なもの「えっ?なにこれ?」みたいなデザイン、機能も時には必要ってことですね。

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突如「本を読まなければ!」と思い、毎月最低1冊は読むことを決意。そしてこのブログにその本の感想も書くことに。仕事はWeb関係で、好きなジャンルは、経済、金融、投資、科学、アート、デザイン、IT、教育などなど。買う本は1,000円以内と決めています。おすすめの本があったら教えてください。

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