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エキストラ・イニングス 僕の野球論 (文春文庫)

エキストラ・イニングス 僕の野球論 (文春文庫)

この本について

タイトル エキストラ・イニングス 僕の野球論
著者 松井秀喜
出版社 文藝春秋
ページ数 237

なぜこの本を読んだのか?

野球はあまり好きではありません。が、松井氏のスイングスピードがものすごく速いのは、素人の私でもわかり、「なんでこんなに速いんだろう?」と思って気になっていたのです。また、国民栄誉賞をもらうほどの有名人、大スターでありながら、メディア等で多くを語っているのを見たことがありませんでした。なので、現役を引退した松井氏自身から、そのあたりのことも語ってくれているかもと思い購入しました。

気になった・印象に残った点

教え上手と教わり上手

プロになってから長嶋監督との二人きりのバッティング練習が毎日あったそうです。巷では、長嶋監督といえば独特の表現、感性で天然キャラのイメージがありますよね?なので、選手の間でも言ってる意味がわからないとか、表現が理解できないなんて声もよく耳にします。しかし、松井氏は一度も長嶋監督の言葉や表現が理解できなかったことはないそうです。最初からわかったと。
その後のエピソードで、コーチと選手など、指導する側とされる側の間には「感覚」の溝があり、それが時として「伝わらない」「理解できない」の考えになってしまうと言っています。その原因は、指導する側の場合、選手の立場になって伝えられない(自身の経験や感覚でしか表現できない)ことにあると考えているようです。もちろん、そこには選手(教わる側)にも相手の意図を汲み取ろうとする力も必要とも言っています。そのあたりがうまくマッチしたことで、長嶋監督との練習が効果を発揮したのでしょうね!

新しいことはどんどん取り入れる

大谷選手の二刀流の起用法や、日米の野球の違いなどについても語っています。
入団当初、大谷選手の起用法については賛否両論があったそうですが、松井氏は「過去にそんな選手がいなかったんだから、やってみなきゃわからないのでは?」と思っていたそうです。また、日米の野球の違いとして、守備のスタイル(フォーメーション的な?)やスイッチヒッターの多さ、データ収集の方法を挙げており、日本の野球界でも、どんどん良いとこは取り入れてやってみるべきだと。
通訳の人選についても、全く自分と違う文化圏の人を選ぶところも意外でした。それによって新しい発見もあったそうです。



勉強熱心でありながらも変わらずに一つを貫く

この本を読んで感じた松井氏の印象は、とても勉強熱心だということです。
巨人時代、メジャーリーガー時代と、自身も一流選手でありながら、周りの一流選手を常に意識していたそうです。日本に来る外国人選手がなぜあんなに打てるのか?どうして安定した成績を残せるのか?を考え、特に自分に似たタイプ、目標とする選手の良いところを取り入れたりしていたとのこと。
ただ、勉強熱心で新しいことを取り入れる松井氏ですが、一つのブレない軸というか考えがあって、そこは貫きつつ、少しずつ変化していっている印象ですね。

指導者の目線からも若い選手を見ている

引退してからも、何度か臨時コーチ的なポジションで選手と接する機会があり、そういう時は常に選手自身になりきり、擬似体感?して、自分の考えを伝えるそうです。また、選手自身が気づいていない良い部分を発見してあげることが大事なんだと言っています。

自分自身を苦しめるようなルールは作らない

スポーツ選手に限らず、験担ぎ的なルーティンがある人は結構いると思います。ただ、松井氏は現役時代にはそういったことをほとんどしなかったそうです。理由は、毎回それができるとは限らないからだそうで、外部の影響でルーティンができずに気持ちよくプレーできないなら、最初からそんなことはしなければいいという考えだったんですね。確かにその通りかもしれません。

敗戦から学び感情を乗り越える

松井氏は野球以外にも柔道を経験し、ラグビーも好きだったと言っています。そして思春期にスポーツを始め、敗戦を経験することは、どんな人生でも後に役立つのではと考えていると。松井氏自身も、思い出すのは勝利したゲームよりも敗戦のほうが圧倒的に多いそうです。やはり負けたときの悔しいという感情のほうが強いんでしょうね。その感情を乗り越え、敗因から学び、とにかく前に進む。こうすることで、今まで以上に上手く、強くなっていくということなんですね。やっぱり学生時代の部活とかって大事。

まとめ

短いエピソードがたくさんある感じで、どんどん読み進められました。この本で感じた松井氏の印象は、勉強熱心でとても頭が良いということでした。ひとつひとつのエピソードの紹介や、その時の感情や思考を論理的に説明する書き方、非常にわかりやすくて野球の細かい部分を知らない私でも「ああ、なるほどね」とすぐに理解できるようになっていました。
また、日米の野球の違い、あのチームのどの選手がどうだったなど、非常に鮮明に覚えているのも印象的でした。どこかで「うまく言葉で説明できないことは、なるべく発しない」的なことが書かれていて、それが今までメディアで語る姿を見なかった理由なんだと思いました。ただ、そんな感じはこの本を読む限りなく、非常に伝えたり説明することが上手だと感じました。なので、将来はぜひ指導者となり、選手の良さを引き出していってほしいと思います。
全体を通して、野球への考え、練習について、毎回試合へ取り組んできた姿勢、今後のことなどが非常に良くわかって、ますます好きになりました。もっと早く気づいて現役時代に多くのプレーを見ておくべきだったなと後悔しました。。。。
これからも野球界に携わっていってほしいです!

今回の「なるほど、そうだったのね」

日本の野球界では、選手個人のタイトル争いが注目され、選手自身もそれを狙ったりすることが多いそうです。しかし、米国では選手もそれらを意識せず、目標にもしない(少なくとも公言しない)し、ファンも注目しないんだとか。そして、球団側も個人成績を出来高払いの対象にするのは禁止されているそうです。色々違いがあるんですね。

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突如「本を読まなければ!」と思い、毎月最低1冊は読むことを決意。そしてこのブログにその本の感想も書くことに。仕事はWeb関係で、好きなジャンルは、経済、金融、投資、科学、アート、デザイン、IT、教育などなど。買う本は1,000円以内と決めています。おすすめの本があったら教えてください。

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