毎月1冊、本を読む!

伝わる技術 力を引き出すコミュニケーション (講談社現代新書)

伝わる技術 力を引き出すコミュニケーション (講談社現代新書)

この本について

タイトル 伝わる技術 力を引き出すコミュニケーション
著者 風間八宏
出版社 講談社
ページ数 224

なぜこの本を読んだのか?

久しぶりに投資・金融系以外の本です。
風間氏については、フジテレビの「すぽると!」でサッカー解説をされていたときに知りました。風間氏の解説は非常にわかりやすく、サッカー素人の私でも「このプレーがいかに簡単そうに見えて難しいか」が伝わってきました。なので、解説者として好きになり、その後川崎フロンターレの監督になってからも気になる存在になりました。
そんな風間氏の本ということで、読んでみたいと思います。

気になった・印象に残った点

両方いいとこ取りで勝ちにいく

ドイツ時代の歯医者でのエピソードで「治すのは医者として当たり前なんだから、痛くしないでくれ」という発想は、言われてみればまさにその通りだと思いました。当然、相手がいる試合ですから毎回勝つことは難しいかもしれません。ですが、考え的には「サッカーを楽しんで、そでれいて試合にも勝つ」という、いいとこ取りを実現させることを目標としてきたのだそうです。
これはサッカーに限ったことではないですよね。仕事も人生も「何かを得るためには何かを犠牲にしなければいけない」という、この考え方からまずは変えていくべきなんです。

とにかく自分で考えさせる

風間氏の目指すサッカーは「楽しんで勝つ」ことですから、練習でもなんでも、やらされているうちはダメということ。自ら考えて行動することが大事だということですね。
風間氏はフロンターレの監督時代、選手に極力「伝えないことで伝わる」ようにしていたそうです。理由は、あまり多くを語ると選手自ら考えず、言われたことをやるようになってしまうから。
とにかく多くを語らず、少ないキーワードを繰り返し繰り返し伝え、その意図を理解してもらい、行動してもらうことで、チームを作ってきたそうです。



時には極論も必要

「とにかくボールを取られるな」
これが風間氏のサッカーの大前提です。ボールを取られなければ、ずっと主導権を握り、優位に試合を進められる。なので、守備についてもほとんど指示はしなかったそうです。なぜなら、ボールを取られなければ守備をする必要は無いから。もちろん、サッカーを見ていればそんなことは無理なのですが、選手の「頭の中を変える」にはそれぐらいの極論が必要だということです。

伝わる(わかってもらえる)まであきらめない

選手によっては、すぐに理解してくれる場合と、なかなか理解してくれない場合があるようです。しかし風間氏は、わかってもらえるまで伝える(ときに伝えない)のだとか。そうすると、理解したあとの選手の成長具合が全然違うのだそう。つまり、伝わったことで選手自身が自分のやるべきことがわかり、それにより「楽しんで」プレーをするようになるからですね。

練習は毎日レベルアップ

これは「伝えること」と少し離れていますが、印象的だったので。
風間氏の考える練習メニューは毎日同じことはしないそうです。今日の練習は昨日よりもレベルアップした内容で、明日は今日よりもレベルアップ。その繰り返しなんだとか。理由は選手がレベルアップしているのに、また昨日と同じ練習では向上していかないからですね。これには非常に納得しました。これはサッカー(スポーツ)に限ったことではなく、日々の生活や仕事でも言えることだと思います。少しずつでいいから、向上していきたいものですね!

意味が曖昧な言葉は使わない

サッカーでは、「フリー」「バイタルエリア」「サイドチェンジ」など、みんながよく使っているけどなんとなくしか理解していない、意味が曖昧なカタカナ用語が数多く存在します。なので、監督がこれらの言葉を使って指示した場合、監督と選手の間に認識のズレが生じてしまいますね。それを避けるために、風間氏はなるべく日本語で噛み砕いて、より具体的な言葉で伝えているそうです。「フリー」とはどんな状態なのか、相手のマークが付いていない状態なのか、マークが付いていてもパスを受けられる状態ならフリーなのか、そういった細かい状態まで伝えることで、監督と選手はもちろん、選手間でもズレが無くなり、チームとして連携が生まれます。

楽しんでやれる環境を作る

これも「伝えること」と少し離れていますが、本のタイトルは「力を引き出すコミュニケーション」でもあるので。
練習が辛かったり、試合で結果が伴わなくても、楽しんでやっていれば苦ではないはず。なので風間氏は、まずはその「楽しめる環境」を作ってあげるべきだと考えているそう。「楽しめる」というのは、単純に「和気あいあいとみんなで仲良く」ということではなく、「自分に向き合い、自分のやるべきことがわかっていて、向上していく」ということです。
具体的には選手自身に気づかせてあげること、理解させること。そうすれば自分に向き合い考えるようになると。仕事でもなんでも、不安で、もがいて、先が見えない状況が辛いのであって、目標がはっきりしていて、それに少しずつでも近づいていれば「楽しむ」ことができると思います。

まとめ

全体的に風間氏のこだわりや強い信念を感じる内容でした。また、流石に「伝わる」をテーマにしているだけあって、サッカーに関する内容もスッと頭に入ってきます。選手やクラブ全体のことを信じて、進むべき道がわかっているからこそ、時には極端な方法や考え方で指導していく。そしてそのやり方で結果を出してきた風間氏の言動や行動には説得力がありますね。日本人だから伝わる、日本語特有の長所を活かして「伝える」。
やっぱり個人的には代表の監督は日本人がいいなぁと思います。(岡田監督のときもそう思っていました)

今回の「なるほど、そうだったのね」

風間氏はよく会見で「なぜ相手チームのスタイルを攻略しないのか」と聞かれるそうです。風間氏の考えとしては、目先の1試合1試合を勝つことよりも、シーズン全体でたくさん勝ちたいのだから、相手に合わせるのではなく、いつでも自分たちのスタイル(ボールを奪われずに攻め続ける)で勝つことが大事だからですね。
やはり、こういったところに信念というか、自分たちのやるべきことがはっきりしている強さというのは感じます。

関連記事

おすすめの本を教えてあげる

メールアドレスが公開されることはありません。

記事検索

カテゴリー

アーカイブ

今までに読んだ本

プロフィール

突如「本を読まなければ!」と思い、毎月最低1冊は読むことを決意。そしてこのブログにその本の感想も書くことに。仕事はWeb関係で、好きなジャンルは、経済、金融、投資、科学、アート、デザイン、IT、教育などなど。買う本は1,000円以内と決めています。おすすめの本があったら教えてください。

このサイトについて

当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
また、NAVERまとめなど、まとめサイトへの引用・転載はお断りしています。

お世話になっております

ドメイン取るなら!

SSLが無料のサーバー!